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はじめに
矯正歯科医院を開業する時、誰でも、最初から準備万端にそつなく出来ることなんてありえません。多くの先生方は、先輩(近親者)、税理士(会計士)、業者(材料商店、技工所)、あるいは自身で書籍(経営、マネージメント)を見て勉強された方が大半ではないのでしょうか? 私も初めて開業するときは不安でいっぱいでした。そのため多くの開業、経営の出版物に目を通して、税理士ともよく相談して、経理のやり方を教わりました。5年程経ったとき、税務署の方が調査に来られて、恥ずかしい話ですが、いわゆる「おみやげ」を追徴されました。何とも言えない脱力感に襲われました。頼りにしていた税理士も先輩も矯正歯科医院の特殊な事情を理解していないし、国の制度に照らすばかりで重箱の隅を突いたような条文に縛られて、納税をしなければならないなんて、不条理、不合理、納得できないことばかりでした。
私は、矯正歯科には独特の経営、雇用の形態、患者管理、医療サービスが存在するのではないかと考えるに至りました。その後、自ら考えた形態を実践するようになり、何とか経営、労務、リスク管理の煩わしさから開放されて、日々の臨床を行っています。
最近、友人や若い先生方、これから開業しようとしている先生方から、リスク管理や医院経営のこと、私の診療システムについて、よく相談や質問をされます。
そこで今回、この機会にこれまでの当院のシステムと私のリスク管理の考え方についてまとめましたので、皆さんにお聞きいただき、一緒によりよい矯正の歯科医院経営について話し合いませんか?
意見も違えば、環境も違い、単に傷を舐め合うことになるのかもしれませんが、私たちの経営基盤がしっかりしていないと、最終的にはスタッフや患者さんに迷惑をかけてしまうことになります。望むと望まないにかかわらず、経営は単に税金や労務のことだけでなく、医療の質をも左右するリスクマネージメントそのものなのです。
生意気なことを書きましたが、私の提案が矯正歯科の経営を考える一つのきっかけになれば良いと考えています。
目次
@ 私について
A 時代の変化
B 個から集への変貌
C 今、歯科界のリーダーは?
D 保険から自費へ ─当院の収入の変化を通して
E 開業できる時代? ─ある歯科医師の開業準備を通して
F 時代の成功のカギ ─コンビニ、携帯電話、TDL・・・
G 矯正歯科における諸外国の事情:アメリカ、韓国、シンガポール、イギリス
─日本の医者の価値・国家公務員との比較
H インフォームド・コンセント
I 統合 ─それしか生きる道なし
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